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2006年12月15日

88分間の急転劇!説き伏せた松坂

 
 西武・松坂大輔投手(26)とレッドソックスが13日(日本時間14日)6年契約の年俸総額5200万ドル(約60億8400万円)、出来高も含めると最大6400万ドル(約74億8800万円)で合意した。
 そこに至るまでレッドソックスとの交渉は難航を極め、代理人のスコット・ボラス氏(54)は契約断念も覚悟したが、松坂大輔の強い意向で急転した事情があった。午前7時32分から9時までのたった88分間の「奇跡」であった。→ranking

 
 ボストン郊外のハンスコム・フィールド空港に午後5時16分に到着した松坂大輔は笑顔で手を振っていた。レッドソックスとの契約合意に気持ちは高ぶる。日米約100人の報道陣がいた。「ようこそ、我が家へ、大輔」と日本語で書かれたボードを持った50人の地元ファンの前を車が走り抜けた。地元警察のパトカーに先導され、ボストンの街へ向かった。

 12月15日午前0時の交渉期限が刻一刻と迫る中、事態は劇的に動いた。12月12日にロサンゼルス郊外で始まったレッドソックスとの最終交渉は徹夜で行われていた。双方が歩み寄りの姿勢を示すものの、合意には至らなかった。6回目の交渉が始まったのは朝の午前5時半。それでもボラス氏は首を縦に振らなかったのだ。レッドソックスのエプスタインGMとルキーノ最高経営責任者(CEO)は午前9時にプライベートジェットでボストンに帰ることを告げ、交渉を打ち切った。

 レッドソックス関係者は「この時点でボラス氏は決裂もやむなしとの判断を下した」と証言している。レッドソックスの提示額は6年総額5200万ドルで、年平均は867万ドルだった。一方ボラス氏は当初の1500万ドルから1100万ドルまで譲歩したが、溝はどうしても埋まらない状態だった。選手の価値が年俸に反映されないポスティング・システム(入札制度)自体に異論を唱える同氏にとって交渉決裂も選択肢の1つであった。

 しかし、それを覆したのは松坂大輔本人だった。関係者によると6回目の交渉後に「もう(契約内容は)十分です」とボラス氏を説得し「どうしても(契約のために)飛行機(プライベートジェット)に乗せてほしい」と懇願したと言うことだ。メジャーでプレーしたいとの熱い思いが「タフ・ネゴシエーター(交渉人)」として知られる最強代理人の心を動かした。

 2人はすぐに荷物をまとめて空港へ向かった。ボラス氏はスポーツ専門局ESPNの取材に「私は選手のために正しい選択をしたと感じている。そして彼の国にとってもね」と語った。代理人としては納得できない契約となったが、最後は松坂大輔の希望を優先させることになった。ボストンへ向かう機上の高度3万5000フィート(約1万668メートル)の史上最も高い地点で大詰めの交渉が行われ「ボストンに到着した時にすべてが合意に達した」とボラス氏。安心したのか松坂は機内ではほとんど寝ていたらしい。
 12月14日はフェンウェイ・パークで入団会見が行われる。長い30日間の交渉期間を経て、晴れて「レッドソックス松坂大輔」が誕生する。


【重苦しい雰囲気から携帯鳴りGM表情一変】
 午前7時32分、ロサンゼルス郊外のニューポートビーチのホテルロビーには重苦しい空気が漂っていた。レッドソックスのエプスタインGMは「全然寝ていない」と目を赤くしてチェックアウトした。「彼(松坂)の気持ちが周囲に抑えられている」と、ボラス氏に対する不満も漏らしていた。イライラは極限に達している様子であった。松坂大輔の滞在ホテルは目と鼻の先であった。ルキーノCEOは「車に乗せたいが、それはできない」との言葉を残し、7時40分、プライベートジェットが待つ空港へと向かった。

 同GMは出発ロビーに着いても携帯電話を握り締め、立ったり座ったりを繰り返す。その30分後、事態が急転した。携帯電話で話していた表情が一瞬で変わった。おそらくボラス氏からの電話だったのだろう。はにかむように口元を緩め、飛行機のタラップで誰かの到着を待っているかのように何度も後ろを振り返っていた。

 出発予定時刻の9時、ボラス氏の事務所関係者が現れた。大きなスーツケースを何個も運び込むと、駐車場から松坂大輔とボラス氏が歩いて来た。松坂大輔の表情は終始穏やかだった。エプスタインGMが厳しい表情で交渉断念を示唆してから、88分間の出来事であった。→ranking



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